2017年8月 9日

赤堤4丁目T-house

#離れのある家
最初のヒアリングでご主人のための居場所をつくってあげたいと思った。それは頑張っているご主人への私からのプレゼントという気持ち。全体プランはスキップフロアである。スキップフロアとは各階が高さ方向に半階ずつズレながら断面が構成されていること。1階は1室空間のキッチン・ダイニングとリビングが、2階は各個室が半階ズレている。半階ズレる良さは、1室空間の場合は同じ空間にいながら、目線の高さがズレるので、より自分だけの領域をつくりやすくなり、各個室のズレは壁だけで隣り合っていたとしてもより個としての空間の度合いが増す。半階ズレることにより、よりたくさんの家族ひとりひとりの居場所ができるのです。私がご主人のために用意した居場所は離れ、一旦2階のバルコニーに出てから入る部屋。ただし、離れとは言え、この部屋も半階ズレて1階リビング・ダイニング・キッチンや2階個室とはつながっている。両開きの戸を開けた先は1階のリビング・ダイニング・キッチンの天井近く、決して人が出入りできる所ではない。ご主人が好きにできる居場所、閉じて完全に独りでもよし、戸を開けて家族の気配を感じながら独り佇むもよし。

*この住宅の室内の壁天井はトータル1万本以上の鍋ビスで構造用合板を留めて仕上げにしている。遠くからではわからないが、近づくと鍋ビスの存在がはっきりとわかり、遠目と近目で壁の表情に変化がある。また、鍋ビスを少し緩めることで、時計をかけたり、絵をかけたり、壁フックの役割も果たす。

赤堤4丁目K-houseとは隣り同士であり、間を路地状空間にし、お互いの玄関やリビングの窓を路地状空間に面して配置し、路地状空間でさまざまな交流が生まれるように計画。
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松原1丁目H-house

#階段が中心の家
蹴上げ17cmの階段、蹴上げとは階段の1段の高さである、それが奥さまのご要望で、ヒアリングをしてたくさんお聴きした中で一番印象に残ることでした。ご実家の階段が蹴上げ17cmでとても登り降りしやすく、階段は毎日上がり下がりするものだからとても大事とのこと。確かにそうですね、特別につくればいいだけですが、他の会社さんでは難しかったそうです。私も、階段は縦方向への吹抜けであり、光や風の通り道として、プラン上よく利用しますので、元々階段を重視しており、様々な階段をデザインしてきましたが、蹴上げを指定されることは初めてでした。蹴上げの一般的な高さは20cm前後、17cmだから1段の高さが低くなり、低くなると階段を上がりきるのに段数がより多く必要になり、段数が増えると階段の面積も増え、それだけ場所を取る。このある意味特徴的な階段をプラン上中心に据えて、1階はキッチン・ダイニング・リビングをゆるやかに分節する、2階は階段上部にトップライトを設け明かり取りの機能も持たせました。このトップライトの明かりは当然1階まで間接光が降りてくる。1階キッチンからは2階の廊下を行き来する家族の気配が階段を通してわかる。階段を壁と見立てれば、段が上がるにつれて、壁で塞がれていき、場所によって階段の向こう側の見える範囲が変わっていく。この階段が1室空間のキッチン・ダイニング・リビングをそれぞれ適度にゆるやかに分け隔て、それぞれの場所にいる家族がお互い好きなことをしながらも干渉せずにお互いの気配を感じとることができる空間にしてくれている。この階段がこの家の空間の在り様を、そして、家族の在り様を決めている。
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赤堤4丁目K-house

#間仕切る壁が無い家
外部空間とのつながりから1階に家族みんなが集まる場所、2階が家族ひとりひとりの個室というプラン構成に落ち着いてきた時、奥さまから2階が壁壁壁の壁だらけはこわい、との話が出た。個室にする以上壁が必要、でも確かに壁だらけ。面積にもう少し余裕があれば、壁と壁の間をつくってデザインしたり、壁の厚みをデザイン要素に加えたりなど、いろいろと考えることもできるのだが、それならば、壁を無しにして個室を成り立たせればよい。要するに、個の領域ができれば壁でなくてもよい。奥さまの言葉の裏には、家族がそれぞれの個室に閉じこもって何をしているかわからないのが嫌なのだろう。壁以外でも仕切ることはできる。全て間仕切りの戸にしてしまえばよい。その時々で必要な時に必要な所だけ閉めることもできるし、全て開け放ち大きな1つの空間として使うこともできる。これならば壁だらけにはならないし、例え全ての戸を閉めたとしても、何となくお互いの気配はわかる。この間仕切戸の提案を受け入れたことでプラン構成が落ち着き、この家がこのご家族だけの世界でたったひとつの作品になりました。今ではこのご家族は、私の想像を超える巧みな生活ぶりで、この家での生活を楽しんでいます。

*この住宅の室内の壁天井はトータル1万本以上の鍋ビスで構造用合板を留めて仕上げにしている。遠くからではわからないが、近づくと鍋ビスの存在がはっきりとわかり、遠目と近目で壁の表情に変化がある。また、鍋ビスを少し緩めることで、時計をかけたり、絵をかけたり、壁フックの役割も果たす。

赤堤4丁目T-houseとは隣り同士であり、間を路地状空間にし、お互いの玄関やリビングの窓を路地状空間に面して配置し、路地状空間でさまざまな交流が生まれるように計画。
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永福T-house

#昼間明るい家
昼間太陽が出ているのだから明るいのが当たり前、しかし立地条件からそれが当たり前ではない時がある。家に一番長くいる専業主婦の奥さまから「昼間照明をつけないでも暮らせるようにして欲しい」ヒアリングをして、たくさん要望を伺った中で、私が一番注目した一言でした。敷地の周りは将来建替が予想される既存の家とこれから建つ家に囲まれており、採光条件がよくなく、陽の入り方がその時々で変わる可能性が十分にあり、また外部空間とのつながりを考えて奥さまが昼間一番長くいることが予想されるキッチンやリビング、ダイニングが1階になりそうだった。一番簡単に部屋を明るくするためには南面に大きな窓をつくればよい、そのためには南に陽を遮る家が無いことが最低条件、この場所ではなかなか難しい。南東方向だけは家と家のすき間があるので、その方向に外部空間であるウッドデッキを設け、連続してリビングダイニングキッチンとした。隣の家との距離を取れば取るほど陽が1階に入りやすいからだ。しかし、それでは窓の近くならばよいが1階の奥まではなかなか陽は入らない、奥さま一番いるキッチンダイニングが影になる。直接光はいらない、夏暑いから、しかし間接光も届かない。ダイニングテーブルの真上の天井に空があれば明るい。真上からの陽は立地条件に左右されない。そこは2階の廊下、廊下の床をガラスにして、さらにその上にトップライトを設けた。ダイニングテーブルから見上げると明るい空が見える、でも深いから間接光のみしか届かない。2階のガラスの廊下はみんなが通る、みんなの気配がわかる、みんなが個室にいても気配がわかる。昼間奥さまが望む生活空間でコーヒー、空を見上げながら、みんなの気配を感じながら。
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今までの作品

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