誘発

場外ですし。旨かったです。

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先日の銀座での研修の際、

せっかくだからと、

研修仲間と共に、昼ご飯を食べに

築地魚市場に行きました。

週末の夜に場外のすし屋に来たことはありましたが、
平日の昼間に築地に来るのは初めて。


食後、魚市場内を散策。

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平日でないと見られない光景。

朝が早い場所だけに
まだ昼過ぎですが、
商売終了でした。

それでも
普段なかなか見られない光景。

楽しくて、
あまり時間が無かったのですが、
歩き回りました。


この雑然さが魅力です。


誰もいません。

でも、、、
たくさんの人を想像します。
たくさんの声、音が聞こえてきそうです。
商売の活気が目に浮かびます。

そんな想像をする時、
人は、目の前のその場所にどっぷりと浸っています。


それは、その人にとって幸せな時間です。


しかし、

この魅力ある雑然さ

はじめから計画してつくり出すことはできません。


そこが、現代の建築計画学という学問の限界だったりします。


建築計画学とは、簡単に言うと、
数値に裏打ちされた統計学です。

統計学だから、
万人にとって機能的で支障がなく、問題ない物ができます。

そう問題ない物をつくるために建築計画学がある、
という人がいるかもしれません。
それを一生懸命、研究している方もたくさんいます。

私も建築計画学を否定するつもりはありません。


ただ、建築計画学を設計の拠り所にするのはよくない。

建築計画学は最低の基準であり、設計はその先の話だから。


設計は、

人の感覚、感情を左右する空間をどうつくるのか?

また、

その空間がどんな時間を生み出すのか?

を考える機会です。


問題ない物もつくることは、当たり前の話。

そこにフォーカスしすぎるのは、設計にとっては問題です。


先ほどの築地魚市場の場合でいうと、

あの魅力ある雑然さを誘発する空間をどうつくるのか?
自然発生的に商売の活気が産まれる空間とは?

などを考えるのが設計の仕事。


普段なかなか見られない光景だけに

私の感性も刺激を受け、たくさん誘発されました。