厚さ

普段意識していない部分をデザインする。

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これは、
銀座の画廊のショーウィンドウ。

たぶん、
ガラスではなく、
アクリルだと思います。

厚さを均一ではなく、
レンズ状に
不均一にしているのだと思います。

たぶん、
某建築家の
デザインだと思います。

偶然見つけました。


ショーウィンドウをつくる側は、
普段、
見せる部分をどの位の大きさ・形にするか、
それによって、耐風圧などにより
ガラス強度が決まり、
自動的にガラスの厚みを決めます。

ショーウィンドウを見る側は、
普段、
中に何が見えるか、
それによって、
興味があるかないかが決まり、
お店に入るかどうかを決めます。


ショーウィンドウは、中身をよく見せるためのもの。

そんなの当たり前ですよね。

だから、
雨風が入らないように
透明の素通しのガラスを入れる、のも当たり前。

意識するのは、
見せる中身をどうするか?


でも、
ここで
ガラスの厚みに焦点を当て、
意識してみる。

普段、
何も考えなくてもいい部分を意識してみる。


もし、
ガラスの厚みを変えてみたら。

もし、
ガラスの厚みが均一でなかったら。

もし、
ガラス以外の素材だったら。


何が変わるか?

ショーウィンドウを見る人に何か変化がおこるか?


デザインした建築家が
何を考えていたか、はわかりませんが


わたしは、

デザインする、とは

直接的に物の形や色や素材などを扱うよりも

普段意識していない部分に焦点を当てること、だと想います。


その方がたくさんの可能性があり、

きっと人の役に立つから。