両極端の間

間に存在するものは両端の特性を持つ可能性がある。空間という言葉にも「間」が入る。それは空間も両極端な何かと何かの特性を同時に持つことができる可能性を秘めている。ではそれはどのような特性だろうか。

もっとも簡単にすぐに思いつくものは、内部と外部という両極端な特性だろう。空間という捉え方をしたら同じだが、内部空間と外部空間に分けて捉えたら特性の差が生まれる。その差に焦点を当てれば、半屋内空間と半屋外空間が生まれる。

では、さらに半屋内空間と半屋外空間の差に注目したらどうなるだろうか。もっとちがった空間の捉え方や展開ができるかもしれない。

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バラバラでもなく固まりでもなく

バラバラと配置するよりも固まりの方が中にさまざまなものを包括できる。バラバラだとそこに関係性が生まれ、その関係性がまたひとつのフォルムを生むかもしれないが、バラバラであることで単体の価値の総和でしかない。固まりであれば、さまざまなものの価値の総和に加え、掛け合わせてひとつにもできる。

ただ、バラバラか固まりかのどちらでも無い状態がつくれたら、両方の良さを合わせ持つこともできるかもしれない。さまざまなものの価値の総和、掛け合わせと関係性による新たな価値やフォルムがちがった見え方を醸しだすかもしれない。

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役割を外していく

担っている役割をひとつずつ外して、そのものが持っている特徴だけに焦点を当てると、意外と別のイメージができたりしないかと考えてみた。

役割を担わせるためにつくられたものもあるけれど、後から役割を担ったものもある。案外、大事でもないのに外すことができない、と思い込んでいるものもありそうな気がする。

建築の部位にも、そのようなものがたくさんありそうであり、窓はそれの最たるものかもしれない。

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窓を解放する

なんとかの窓、というように、しばしば窓はつなぎ役の最前線の役目をする。ただ窓は建築に属する部位だから、つなぎ役以外の役目も担っている。窓の空け方も位置も大きさも、なにかしらの要望や制約による。窓自体が単独で自律することは普通は無い。

だから、窓を自律的に単体で考えてみようとおもう。逆に、全てのことを窓に合わせてもらう。そうすることで、窓がつなぎ役やその他の役目から解放される。解放された窓はきっとそれだけで存在感をだすだろう。

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狭窄した窓とみどり

開口部がないところに木や緑を配しても意味がない。開口部でセットでかんがえてみると、その関係性だけで建築が成り立つかもしれないとおもった。

自律性を高めて建築だけ単体で考える。または、環境に呼応して他律的に建築を考える。いずれも建築を全体的に捉えようとする。もう少し狭窄させて、開口部、すなわち、窓と木や緑の関係性だけで、そこから外へ内へと派生するように建築と環境がじょじょに形づくられていくのも、遊び心があって面白いような気がした。とりあえずためしてみる。

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都市部のみどり

緑がほしい、できれば木を植えたいとおもうと、まず場所を確保するだろう。その場所は緑や木の生育にとっていい場所で、人目に触れる場所を選ぶ。ただ、緑や木が単独で自律的に存在するよりは、人と関わる、建築と関わるようにしたい。

都市部で建築する場合、広い空地を確保することがむずかしく、緑や木と建築や人との距離が近くなる。どうしても緑や木は自然の中にあるものだから、広い空地に緑や木を配したいとおもうし、狭い場所では窮屈だと勝手におもってしまう。

都市部には都市部なりの緑や木の配し方があるのだろう。建築に寄生させるのもおもしろいが、もっと別の方法をかんがえよう。

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窓から進める

建築をみるとき、最初に開口部に目がいく。いわゆる窓があるから建築だとおもう。だから、窓にはその建築の意味や状況などがあらわれる。その建築が何なのか、住宅か、事務所か、マンションか、商業ビルかがわかる。だから、窓から先にかんがえてみたらどうなるか。

窓の位置や大きさが先にあり、その窓の状態に合わせて建築の側や中身がつくられていく。いつもとは逆の進め方になる。でも案外、理にかなっているかもしれない、窓ひとつ開けるにも苦労する都市部では。

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