お互いに気になる気にならない

何かの問題や課題があり、それに対して建築のデザインで回答していく、これが建築の設計の本質だと考えています。もちろん、無理矢理に問題や課題をつくり出す必要はないですが、必ずといっていい程、問題や課題が存在するものです。

まず周辺環境に対する問題や課題が出てくることが多いです。どのような場所に建てようとしているのか、例えば、住宅街の中に家を建てようするとプライバシーの確保が課題になることもあります。

プライバシーの確保は他人の視線が気になるもので、ところが、他人が自分とは違う状態や行動をしていたら、案外間近にいても気にならないものです。そのいい例が通りに面したオープンカフェ。カフェでお茶をしている姿は通りから丸見えでも、通りを歩いている人とカフェでお茶をしている人は全く違う行動をしているので、お互いに気にならない。

ところが、住宅街ではお隣り同士が私生活をその場で行っているので、お互いに違う生活パターンで日常を送っていたとしても、私生活を送るという状態は同じなので、お互いが気になる時が出てくる。

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そうすると、後から家を建てる方が隣りの家の窓の位置を気にして配慮をする必要が出てきます。案外これが設計のプロセスにおいて重要なことになる時があります。

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