記憶か

イメージやシーンを描くとき、人は記憶を頼りにしているのだろうか。記憶を頼りにしているとした方がもっともらしいし、安心するかもしれない。記憶すなわち体験がなければイメージやシーンを描けないとした方がいいイメージやシーンを描くための学習の方法が明確になる。

しかしときに、到底体験できないようなイメージやシーンにあたることもある。だから、記憶を頼りにしているだけではないとして、ではなに、と探すこともおもしろいかもしれない。

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イメージやシーンを描く

建築はイメージやシーンの積み重ね、張り合わせ、つなぎ合わせでできていると考えている。どのイメージやシーンを積み重ね、張り合わせ、つなぎ合わせて空間をつくるか考えるのが楽しい。すきにイメージすればいいし、すきにシーンをつくればいい。そこに制限はないから、普段から妄想して遊んでみてもおもしろい。イメージやシーンに人を登場させるとよりおもしろいかもしれない。

きっとそうやってできた建築や空間は馴染みが良いような気がする。建築や空間を体験する方もイメージやシーンを描きながら体験するので、素直に建築や空間を受け入れやすくなる。

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窓はマテリアル

窓とマテリアルに関係性はあるのか。前から頭の片隅にあったのだが、窓も遠目から見たら壁のマテリアルのひとつである。窓を開口部として見るのではなく、マテリアルとして見た場合にどうなるか。

マテリアルとしての窓はつねに不確実な要素であり、自分ではすべてをコントロールできない。もしかしたら、それが窓の最大の魅力かもしれない。不確実な要素の原因のひとつに時間があるだろう。時間によって窓の景色、すなわちマテリアルが変化する。景色をマテリアルと捉えたらデザインの幅も広がるかもしれない。

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人が通る窓が大切

たとえば窓があると、陽をいれる、風をとおす、外をみる、などの窓でできることにそって行動する。窓は行動のきっかけをくれる存在である。だから、窓と何かを紐付けることで行動をコントロールできるかもしれない。建築は人の行動をコントロールするものとしたら、窓は大事なファクターである。

窓は空間を制限する。窓の大きさは空間に特性をあたえる。窓には2種類ある。人が通る窓と人が通らない窓。人が通る窓の方がコントロールできることがたくさん増えるような気がする。ひとつの住宅に人が通ることができる窓は案外少ない。だから、より人が通る窓は大切である。ただ単に出入りするだけではもったいない。そこはデザインしがいのある領域である。

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見え方が手がかり

そこからどう見えるか、ただそれだけを手がかりに空間を構築してみようとおもう。

1本の木を植える。その周り360度それぞれ違う見え方をする。その見え方を最大限いかすように空間をつくってみる。

木との関係性のバリエーションが空間のバリエーションになる。空間を選ぶときには木の見え方が手がかりになる。

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見え方の差異

ひとつのものをあらゆる方向から見てみる。見え方は四方八方に存在する。さらに、それぞれの見え方は全てちがう。それらの見え方は独立して存在し、元のものもまた存在している。

そこが面白い。普通はあるひとつの見え方だけを取り出して見ているが、その他の見え方の方がたくさん存在し、なおかつ、他に元のものも存在しているから、またそこにも見え方がある。

ひとつのものの中にあるたくさんの見え方の差異を拾いあつめるだけで、空間ができるような気がした。

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